レンズスタイルカメラSONY QXシリーズ実写テスト

Test-1.アイスクリームのイメージ撮影

(撮影協力:株式会社Lisse:業務用冷菓、冷凍フルーツ)

業務用アイスのピーチイメージ撮影。非常にコントラストの低い被写体なので、どこまで質感が再現できるか?不安であったが、結果はQXシリーズが予想外に検討。残念なのはそれぞれ最短撮影距離が意外に長かったこと、(カタログ上はどちらも最短5cmとなっていて大いに期待したのだが、いずれもW端での値で、T端に至っては、QX100で55cm、QX10だは150cmとのこと)絞り値も焦点距離で変化してしまい、小物の商品撮影では自由自在とはいかない。それでも想像以上に美しく、かつ繊細なディテールまで描写してくれた。
その絞り値の表現の違いを除けば、むしろQX100の画像が一番繊細で、十分に美しい気さえする。

Test-2.屋外のワイド撮影 /望遠撮影

続いて翌日屋外での撮影テストを行った。
ワイド端はQX100は28mm相当、QX10は25mm相当だがきわめて正確な焦点域に感じられた。どちらも適度なコントラストと歪のない描写で、一眼レフレンズと遜色のない印象であった。
各部を拡大してみても一眼レフレンズと見分けがつきにくい。唯一QX10では、さすがに橋の下の水面などの暗部とハイライト部で階調の不足が感じられるが、QX100ではその点でも問題なし。
望遠域でもニコンの看板レンズの一つである70-200mm f/2.8 ED VRとの比較で、正直かなりの差が出るかと予想していたが、全くの杞憂に終わった。
QX10 ではさずがに70-200mm f/2.8 ED VRに比べ、やや線の太い印象だが、比べなければわからない程度でこれだけ見れば十二分な描写だろう。QX100は望遠域が100mmなので、二倍に拡大しての掲載だが、充分使用に耐える画像の範囲内だ。尚、この画像サイズでは分かりにくいが、細部を拡大すると、むしろニコンの方が色収差を感じるほどで、QXシリーズは全く癖がない。何よりレンズやカメラの重量、価格差、そして現場で出し入れや、望遠時のホールディング等々を考えれば、さらにQXシリーズの快適性が際立つ。
当初懸念された、屋外でのWi-fi接続切れや操作レスポンスのストレスも全く問題なかった。